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保育園には様々な個性を持った子がいます。
子どもたちの個性を理解して、その子に合った保育を行うことが保育士の仕事の一つでもあります。
今回は、五人に一人の割合で居ると言われているHSCに焦点を当てて、子どもたちとの接し方について紹介します。
保育士さんが理解しておきたいHSC
保育園では複数の子どもたちが集まって日々を過ごします。
HSCの子どもたちは他の子に馴染めなかったり、一緒に遊ぶことができないという子もいます。
そんなHSCについてしっかり理解して、その子に合わせた接し方をすることが大切です。
HSCとは?
HSCとは、Highly Sensitive Child(ハイリー・センシティブ・チャイルド)の略で、生まれつきとても敏感な感覚や感受性を持った人たちのことをいいます。
1996年にアメリカの心理学者、エレイン・N・アーロン博士が発表した概念で、次のような特徴を持つとされています。
1.深く処理する
2.過剰に刺激を受けやすい
3.全体的に感情の反応が強く、特に共感力が高い
4.ささいな刺激を察知する
深く考えることや、共感することで、行動に移せなかったり、刺激に敏感であるためストレスを受けやすいなどがあります。
保育園では、他の子にはできることが、HSCの子どもにはできないということも起こります。
HSCは病ではない
ここでしっかり理解しておきたいことは、HSCは病気ではなくその子の気質であることです。
生まれつきHSCという気質を持っていることはその子の個性であるため、他の子と比較して行動を強制するような必要はありません。
保護者はもちろん、保育士もHSCをネガティブに捉えるのではなく、個性として受け入れていくことが大切です。
HSCの子どもたちと接するには?
保育園はたくさんの子が集まり、いわば共同生活を行う場所です。
HSCの子どもたちは他の子と比べると、できないことが多かったり、行動するまでに時間がかかることもあります。
これを「HSCだからできない」とレッテルを貼るのではなく、その子に合わせた保育をすることが大切です。
HSCの子と接するときには、次のことを実践してみましょう。
否定しない・叱らない
HSCはとても敏感で感受性豊かという特徴があり、できないことがあったり、嫌がることが多いこともあります。
そんな子を否定したり、叱ったりすることは避けましょう。
保育士は受け入れてあげて、その子の自己肯定感を高めることを意識します。
苦手なことはペースに合わせてあげる
保育園に通う多くの子どもたちが楽しみにしている運動会や発表会などの行事はHSCの子にとっては苦手になることもあります。
苦手なことには強制的に参加させたり、他の子に足並みを揃えさせようとしたりするのは避けましょう。
その子のペースでできることを増やしてあげるようなイメージで接することが大切です。
良いところをたくさん見つける
HSCはその子の立派な個性です。
欠点ではなく、その子の得意なこととして捉えてあげることも大切です。
例えば、刺激を感知しやすいHSCですが、細かいことにも気がつきやすいという特長があり、他の子には見えていない部分まで気づいてくれることがあります。
また、人に共感する能力が高いという特長があるため、人の気持ちに寄り添ったり相手の考えていることを読み取ってくれることがあります。
このように、できない部分ばかりを見るのではなく、その子だから良い面を伸ばしてあげましょう。
保育士さんはHSCの子どもの味方になってあげよう
他の子と比べるのではなく、一人ひとりに合った保育をすることが大切です。
保育士は個性を受け止めて、HSCの子どもの味方になれる保育を実践しましょう。